2011年11月20日日曜日

マルシェ攻略法

週2回、だいたいフランスの街のどこでもマルシェ(市場)が開かれる。
前住んでいたパリ郊外の街では週3回だった。そのときの習慣からか、わが家では食料品購入はほとんどマルシェだ。スーパーで買うものと言ったら、トイレットペーパーなどの日用品、ヨーグルト、牛乳、パスタぐらい。そもそもフランスのスーパーというのは、日本のスーパーのように従業員が力を合わせて今旬の物をお安く売りまっせ、というような企業努力はほとんどない。なので、そういう商人魂が息づく場所と言ったら、マルシェしかないのだ。

パリのように観光客が多いマルシェでは、大きな通り沿いに軒を連ねるような形で店が立ち並ぶが、パリ郊外だと、マルシェ用に駐車場みたいな広い場所がもともとあって、そこに露店が立ち並ぶ。青果店の数が多く、フランス人がやっている場合とアルジェリア人かと思われるアラブ人系の人たちがやっているお店がある。

最初にマルシェで買い物するときに、どこに並んでどうやって品物を選べばいいのか戸惑った。お店がただ横に長いだけの店だったら、とりあえず列の最後尾も見分けがつくのだけど、四角くお店が囲ってあって、真ん中に行商人がいるというタイプだと、どこで商品を選び、どこから並んでいいのかも分らなかった。

フランス人経営の青果店の場合は、とりあえず並ぶ。基本的に自分で欲しいものは自分の手で取らずに、お店の人に取ってもらう。でも、お店の人が居る場所から欲しい商品が離れた場所にある場合は、自分の手で持っていっても良い。そして自分の順番が来たら、欲しい物を「○○を何個ください」とか「○○を何百グラムください」というような感じで注文する。何グラムか分らない場合は、手で「こんな感じ」と見せて、掴む量を伝えている人もいる。それで測ってもらって「あともう少し入れて」とか調整してもらうのだ。

一方、アラブ人経営のお店は、少し様子が違う。まず、列というのがなく、だいたい日本の特大バーゲン会場状態のように、頭をスカーフで巻いたアラブ系のおばちゃんたちが商品をあさる。手の届くところにビニール袋が用意してあって、欲しい物は自分で選んで取っていいのだ。ある程度選んだら、支払い。列がないのでどうやって自分の番を待つかというと、商品が入った袋をお店の人に向けて高くちらつかせ、「ほら、私終わったわよ」みたいな顔で待つだけ。私の場合は袋を掲げて、じっと静かに視線を送る。たいがいお店の人はすぐ気がついてくれる。支払う前に他に何か欲しいものがあれば、言うとお店の人が取ってくれる。アラブ人経営の店のほうがフランス人の店と比べると少し安い。あと小さいけれど質のいい大根を売っていたり、大量のフレッシュミントを売っていたりするので、たまに覗くと面白い買い物ができて楽しいのだ。

ちなみに夏のバカンス時期には、フランス人のお店は2週間ぐらい閉まるので、アラブ人のお店にお世話になることが多い。また、おつりは、サンチームの一桁の額になると曖昧な態度を取られることもある。だますつもりできちんと返さないというよりも、あまりそこまで気にしていないという感じのほうが強いと思う。一度私が端数の金額分の小銭が見つからなくてお財布の中を必死に探していたら、「じゃあ、小銭分だけまけてあげるよ」と言われたこともある。

さて、私がマルシェで必ず買うものがある。それはフランス産のしいたけ。パリ郊外の77県で採れるものらしく、肉厚でおいしいのだ!ちゃんと「Shii-také」と日本語のままマルシェに並んでいます^^/


0 件のコメント:

コメントを投稿